「Summary」造影CTやMRAに比べてエコーは非侵襲的であり,簡便性に優れる。日常診療におけるエコーの有用性を忘れてはならない。生活習慣病患者における大動脈エコーと腎動脈エコー,難治性高血圧や慢性腎臓病(CKD)患者での腎動脈エコー,急性腹症の鑑別におけるエコーの有用性などが挙げられる。
「はじめに」造影CTやMRAは,腹部大動脈の全体像の把握とその分枝動脈の精査に有用であることに異論はないが,造影CTは造影剤を要し造影剤腎症の危険性が常にあり,MRAは施行可能な施設が限られている。それらに比し,エコーは非侵襲的であり簡便性に優れ,リアルタイム性や分解能にも優れる。また,カラードプラ法やパルスドプラ法を用いることで,画像診断のみでなく血流動態も把握でき,日常診療における一般のスクリーニングや緊急時の急性腹症の鑑別において,エコーは有用である。さらに,腎動脈や腹部内臓動脈病変の検索においてもエコーの有用性がある。

