【特集 酸塩基平衡の臨床上の諸問題―代謝性アシドーシスに焦点を当てて―】
酸塩基平衡の生理学の基本:臨床医の立場から
掲載誌
Nephrology Frontier
Vol.11 No.1 22-27,
2012
著者名
柴垣 有吾
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
腎臓
診療科目
一般内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
/
手術・救急
/
小児科
媒体
Nephrology Frontier
「SUMMARY」*酸(HA)の新たな発生は陰イオン(アニオン)が新たに負荷されることを意味する(アニオンギャップ) *酸の(HA)のうち, H+は主にHCO3-によって緩衝され低い濃度に維持される *緩衝系が有効に作用するためには十分な肺の換機能と末梢循環が保たれる必要がある「I はじめに」酸塩基平衡は臨床において必須の知識でありながら, 医学生や若い医師にはかなり難しく考えられているように思われる. 血液ガス解釈のテクニックを習得することだけに満足してしまっていたり, 治療のアルゴリズムに盲目的に従って, 患者を背景とした病態に思いが至らないケースも多く見られる. この原因に思いを至らせるに, 「木を見て森を見ない」現在の医学教育に問題があるように思われる. 腎尿細管でのトランスポーターは暗記できても, それが腎あるいは体全体の酸塩基代謝にどうかかわっているのかという全体像を掴めていなかったり, 血液ガスの解析はできても, それが今そこにいる患者の病態にどのような影響を与えているかがわかっていないのである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

