小児に多い耳鼻咽喉科疾患
鼻領域 アレルギー性鼻炎
掲載誌
鼻アレルギーフロンティア
Vol.24 No.2 22-26,
2024
著者名
増田 佐和子
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
耳鼻科疾患
診療科目
アレルギー科
/
耳鼻咽喉科
媒体
鼻アレルギーフロンティア
アレルギー性鼻炎は小児に最もよくみられる鼻疾患の一つである。同じアレルギー疾患である気管支喘息や食物アレルギーと異なり、生命を脅かすような事態は引き起こしにくいが、頻度は極めて高い。また鼻症状だけでなく随伴する目やのど、皮膚症状などが長期に持続することで、睡眠や学業にも影響を及ぼし、患児と保護者の生活の質(quality of life:QOL)を損なう。喘息の発症や増悪の危険因子であり、花粉-食物アレルギー症候群との合併も注目され、決して軽視できない疾患である。
その病態がⅠ型アレルギー反応によることは成人と同様であるが、小児でのアレルギー性鼻炎の増加が著しいなか、小児ならではの特徴を知り、事情を考慮して診療にあたる必要がある。そのため、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の関連学会である日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会、日本鼻科学会、日本小児耳鼻咽喉科学会の3学会により、『小児アレルギー性鼻炎診療の手引き』の作成が進められ、2024年に刊行される予定である。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

