【特集 “非定型”な精神病について】
非定型精神病の概念
掲載誌
Schizophrenia Frontier
Vol.12 No.4 7-11,
2012
著者名
林拓二
/
中江尊保
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
診療科目
精神科
媒体
Schizophrenia Frontier
「要約」満田の非定型精神病は疾病学に基づく診断を目指すものであり, 主として横断的な症状による類型学的な分類とは明らかに異なる. 操作的診断などの類型学的分類では, 同一の病因にもかかわらず, それぞれの症例が統合失調症, あるいは躁うつ病に分類されることもありうる. このような分類においては, 双方の疾病に同じ病因が見出されることになり, 統合失調症と躁うつ病との相違が見出されず, これらが単一の精神病であるとみなされることもありうる. しかしながら, 疾病学的細分類を心掛けるならば, それぞれに別個の病因が発見されうる可能性がある. 非定型精神病を第三の独立した疾患群として考える立場は, 生物学的所見が最も見出しやすい疾患をターゲットとすることができ, 精神医学が現在の混迷から脱却する突破口になるかもしれない. 「はじめに」内因性精神病において, 鑑別疾病学はなく, あるのは鑑別類型学でしかないというシュナイダーの指摘は, 残念ながら今日でもなお認めざるを得ないものである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

