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歯科再生医療の推進に向けて


掲載誌
再生医療 Vol.15 No.2 1, 2016
著者名
大島勇人
記事体裁
抄録
疾患領域
再生医療
診療科目
その他
媒体
再生医療

歯科再生研究・臨床応用は様々なレベルで展開されている。歯の再生研究では,ネズミの胎生期歯胚細胞から口腔内で萌出・機能する歯の再生が実現している。また,歯の形態・大きさの制御や機能面の回復への道筋もできており,歯胚細胞と同等の未分化細胞が手に入れば将来の歯の再生も夢ではない。また,歯髄,歯根膜,歯肉,頬粘膜から効率よく品質の良いiPS細胞の作製が可能になっており,iPS細胞を歯の形成細胞に分化させる研究も進んでいる。さらに,歯髄幹細胞もしくは幹細胞培養上清液による脊損患者の治療の展開もあり,歯髄幹細胞による歯髄再生療法がヒト幹細胞臨床研究実施承認を受けている。歯周組織の再生は最も再生研究が進んでいる分野で,GTR法(スキャフォールド)やエムドゲイン(成長因子)の臨床応用が長年行われており,近年FGF-2や細胞シートを用いた再生研究が臨床治験レベルまで進んでいる。また,インプラント治療に伴う骨増生は開業医も含めて歯科で広く普及している治療で,GBR法に加え,PRP等の血小板由来成長因子を用いた臨床が盛んに行われている。将来の歯科再生医療は歯の再生や歯根膜付きインプラントのような夢の治療から,現実的な細胞もしくは生体活性因子の移入を利用した再生療法まで広く展開する可能性がある。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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