今のところ,特異的な治療薬のないRSウイルスですが,抗ウイルス薬の開発は進められているようです.臨床試験のデータベースである,ClinicalTrials.govのサイトを確認すると,いくつかの抗ウイルス薬の臨床試験が登録されています.たとえば,吸入抗RSウイルス薬であるALX-0171のphaseⅡbの結果が報告されていますが,薬剤投与によりウイルス量は有意に減らすことができるようになるものの,臨床効果改善はプラセボ群と比較して差がなかったと報告されています1)