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QUESTION & ANSWER(インフルエンザ)
インフルエンザ治療の際,オセルタミビルが3日間だけ処方されるケースがあるようですが,問題ないのでしょうか.

掲載誌
インフルエンザ Vol.14 No.1 27, 2013
著者名
池松秀之
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器 / 感染症
診療科目
一般内科 / 呼吸器内科 / 耳鼻咽喉科 / 老年科 / 小児科
媒体
インフルエンザ

ノイラミニダーゼ阻害薬であるオセルタミビルは, 広く治療に用いられており, その標準的な投与は1日2回で5日間投与とされています. 一般に抗インフルエンザ薬が投与された場合, 発症から治療開始までの時間にかかわらず, 治療開始から30~35時間くらいで解熱します. オセルタミビルでは, H1N1ソ連型, H1N1pdm09, H3N2香港型では治療開始から解熱までの平均時間は30時間前後で, B型では解熱までの時間がやや長いことが観察されていますが, 3日間の服用で多くの患者さんでは解熱がみられます. そこで服用を中止しても, 免疫状態が正常であれば症状が著しく悪化することはないと考えられます. 症状が回復していて服用を中止したために肺炎を発症したということも報告されていないようです. 一方, ウイルス分離を実施すると3日目でも半数近くの患者さんからウイルスが分離されます. 5日間服用した後にもウイルスが分離されることは珍しいことではありません. 服用を3日で中止するとウイルスの排除が遅れる可能性があります. これは, 他者への感染の原因となったり, 耐性ウイルスの出現を助長する可能性があります. 2007年よりH1N1ソ連型ウイルスの中にオセルタミビル耐性となるアミノ酸の変異H274Yをもつウイルスが話題となりました. H1N1pdm09でも同じ変異をもつウイルスが報告されています. 治療を受けた患者さんから耐性ウイルスが分離され, それが他者に感染して流行を起こしたという報告はありませんが, そのようなリスクを考えると, 薬剤は5日間きちんと使用されることが望ましいと思われます.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
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