巻頭言
わが国におけるインフルエンザ研究の黎明期から現在まで―温故知新のために
掲載誌
インフルエンザ
Vol.13 No.3 7-8,
2012
著者名
加地正郎
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
/
感染症
診療科目
一般内科
/
呼吸器内科
/
耳鼻咽喉科
/
老年科
/
小児科
媒体
インフルエンザ
昨今の新型インフルエンザA(H1N1)のパンデミック以来, インフルエンザに対する関心は医学関係者のみならず, 広く一般でも深くなってきており, マスコミでもよく取り上げられるようになってきている. インフルエンザウイルスが発見されたのは1933年のことであり, 当時からわが国でのインフルエンザ研究, ことに病原ウイルスの分離に始まる一連の研究も始まっていたようである. 私の属していた九州大学医学部第1内科でも, 当時の操坦道教授の下インフルエンザの研究, ことにインフルエンザウイルスの分離をさしあたっての目標として研究が開始されていたが, 成功するまでには至っていなかった. わが国では戦後になってもウイルス分離成功の例があればそれだけで学会で発表される状況であった. わが国でインフルエンザの研究がやや広く行われるようになったのは, Hirstによるインフルエンザウイルスの赤血球凝集現象の発見とそれを応用したインフルエンザウイルスに対する抗体の測定法(従来の中和試験に比べてはるかに簡単)の普及以来のことである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

