Summary メタボリックシンドロームは心血管イベントの高リスク群であり,基盤病態として内臓脂肪型肥満が注目されている.脂肪組織は脂肪細胞のほか,マクロファージやリンパ球といった免疫細胞,血管構成細胞などのさまざまな細胞から構成されており,肥満においてはこれらの細胞が炎症性変化をきたし,相互作用することにより,脂肪組織の慢性炎症と機能異常を引き起こす.脂肪組織の機能異常は肥満病態の中核のひとつであり,メタボリックシンドロームに共通する慢性炎症の分子機構の解明に加え,脂肪組織の機能異常を惹起する分子機構を,脂肪組織を構成する多種の細胞とそれらの相互作用に注目して解明することが重要である.