緑内障は進行性の網膜神経節細胞の細胞死を特徴とする視神経症であり,原因やリスクファクターの異なるいくつかの症候を含んでいる.網膜神経節細胞の細胞死は視神経乳頭の陥凹を形成し,それに対応する視機能の損失をもたらす1)2).緑内障の病態はいまだ明らかにされていないが,緑内障は前房隅角の形態により,開放隅角緑内障(open angle glaucoma:OAG)と閉塞隅角緑内障(angle closure glaucoma:ACG)に分けることができ,このreviewではOAGとACGのそれぞれの病態について説明する.緑内障の本体は,視神経乳頭の奥に位置する篩状板の変形・変性と,それを通過する軸索の障害である.篩状板における軸索障害の病態はOAGとACGに共通であり,これについても述べる.
Summing Up(Frontiers in Glaucoma)
緑内障の病態
掲載誌
Frontiers in Glaucoma
No.61 27-34,
2021
著者名
澤田有
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
眼疾患
診療科目
眼科
媒体
Frontiers in Glaucoma
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。