眼圧が持続的に高いと緑内障性視神経障害が生じることは,臨床経験のみならず,実験緑内障によってもすでに証明されている1).ただ,正常眼圧緑内障の存在も近年では一般的に認知されるようになったことから,緑内障性視神経障害の成因についてさまざまな仮説が提唱されているが2),一定の見解は得られていないのが現状と思われる.常に高い眼圧でも,常に低い(正常範囲)眼圧でも緑内障になる人はなるという現実をどう受け止めたらよいのだろうか.本稿では,筆者が経験した症例とその後の研究結果を軸にして,眼圧の変動が緑内障発症および進行に与える影響について考察してみたい.