脳卒中の治療技術
新規経口抗凝固療法のコツと落とし穴
掲載誌
脳と循環
Vol.18 No.1 61-64,
2013
著者名
三田村秀雄
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
脳血管障害
診療科目
循環器内科
/
脳神経外科
/
神経内科
媒体
脳と循環
「新規経口抗凝固薬への期待」 従来, 心房細動例における抗凝固療法の代表薬とされてきたワルファリンは効果発現に時間がかかり, 必要量の個体差が大きく, 他の薬剤や食事の影響を受けやすいなどの難点があり, そのために頻回の血液モニターを余儀なくされてきた. このようなワルファリンの欠点を補うべく, 新たに経口IIa阻害薬のダビガトラン, 経口Xa阻害薬のリバーロキサバン, アピキサバンなどが開発され, 前2者はすでに市販されている. これら新規抗凝固薬はいずれも大規模試験で主要評価項目である脳卒中/全身性塞栓症の抑制においてワルファリンと比較して非劣性であることが示されたが1)-3), ダビガトランの高用量群とアピキサバンについては単にワルファリンと同等というだけでなく, むしろ優性であることも証明された. さらに, これら大規模試験は脳出血の発生をすべての新規抗凝固薬がワルファリンより有意に低率に抑えたことも示した. 抗凝固薬による脳梗塞予防が強力であればあるほど, 出血事故が増えることが懸念されるが, 脳出血という最も重篤な出血がむしろ極めて低率に抑えられたことは想定外の知見であった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

