「Summary」破骨細胞は骨吸収能を有する生体唯一の細胞であり,その制御は骨吸収・骨量制御に直結する。RANKLは破骨細胞分化に必須のサイトカインであり,その欠損によってはヒトでもマウスでも破骨細胞の消失と大理石骨病を呈す。RANKLの発見以降,破骨細胞分化に関する細胞内シグナルの解明は急速に進み,さまざまな分子や経路が活性化されることが明らかとされてきた。破骨細胞は生理的な骨恒常性制御や骨粗鬆症等の骨量減少性疾患,また転移性骨腫瘍においても重要な役割を担う。以前は骨に腫瘍転移を認めた場合は,エンドステージという認識があったが,近年では化学療法の進歩等により,骨に転移後も長く生存が可能になり,むしろ骨転移後のマネジメントが重要な時代になってきた。骨転移後は骨関連事象(skeletalrelated event;SRE)と呼ばれる病的骨折や脊髄圧迫などをいかに減らし,患者のQOLを維持するかが鍵となる。骨破壊性あるいは溶骨性骨転移は,腫瘍そのものには骨を溶かす能力はなく,転移局所における破骨細胞の活性化により骨溶解が進行するもので,破骨細胞の分化や機能に必須の役割を果たすRANKLが治療標的として注目を集めるようになった。
「Key Words」RANKL,破骨細胞,骨転移,顎骨壊死,Denosumab
「Key Words」RANKL,破骨細胞,骨転移,顎骨壊死,Denosumab

