What's New in SURGERY FRONTIER
第81回癌と多様性 Epigenetic field cancerization
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.21 No.2 62-65,
2014
著者名
牛島 俊和
/
前田将宏
/
仲里秀次
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
感染症
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
Surgery Frontier
癌の多発は古くて新しい問題である. 多発の機構として, field cancerization(発癌の素地)の概念がSlaughterらにより提唱されたのは1953年のことである1). 口腔扁平上皮癌患者の口腔粘膜にはすでに組織学的な細胞異型があり, その結果, 口腔癌が多発すると考えられた. その後, 口腔・咽頭癌, 食道癌, 肺癌, 子宮頸癌, 膀胱癌など多発が多い癌についてもfield cancerizationの考え方が当てはめられてきた. 分子背景としては, TP53遺伝子の不活化などの突然変異が背景粘膜に存在することが示されてきた2). 突然変異の誘発要因としてタバコなどの変異原物質への反復性曝露が重要とされる. 最近, 胃癌での内視鏡的胃粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection; ESD)が普及し, 胃癌でも異時性多発を認め, その頻度は年率2.5%にも達することが明らかになった3).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

