特集 がん関連データベース, その特徴と今後の展開
がん登録を指標とした「がん診療ガイドライン」の普及と評価を目指して
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.19 No.4 37-44,
2012
著者名
平田 公一
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沖田憲司
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今村将史
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太田 盛道
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久木田和晴
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及能大輔
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水口 徹
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古畑智久
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
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呼吸器
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消化器
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皮膚疾患
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泌尿器
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癌
診療科目
一般外科
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呼吸器内科
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消化器内科
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形成外科
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皮膚科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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泌尿器科
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腫瘍内科
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放射線科
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消化器外科
媒体
Surgery Frontier
「Summary」がん診療ガイドラインの作成・公開は, 順調になされ, その普及はあらゆる領域で進んでいる. この間の, 各種専門系学術団体の努力に敬意を表したい. 一方, ガイドラインの目的とする診療内容の向上とその評価のためにしっかりとした「がん登録」によるサーベイランスの実施が望まれている. サーベイランス(surveillance)とは調査監視のことで, 医療分野では医療経済や感染症の領域に盛んに使用されてきた. 近年, サーベイランスという言葉はがん領域にも頻用されるようになり, がん発生や再発をいかに効率よく見つけ出すか, 検診から治療後の経過観察までの多様な要素に対する分析と臨床応用のために重要なこととして注目されている. 本稿ではがん診療ガイドラインとがん登録の二大視点から, 今後の日本における信頼性の高いサーベイランスのための方策として(1)サーベイランスを担当する人的・機関的な組織体制のあり方(2)データベースの質の確保のための課題(3)検証体制のあり方(4)納得の得られる評価体制などが必須条件となることを解説させていただいた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。