高度生殖補助医療(ART)における一連の過程において,「胚移植法」は治療の成否を左右する重要なステップといえる。この「胚移植法」においては,着床能力のある胚を,胚受容能を獲得した子宮(内膜)に,胚と子宮(内膜)を同期させて移植することが重要である1)。SEET法は胚培養液上清中に存在するサイトカインなどのシグナル伝達因子を移植前の子宮内に注入することによって,子宮内膜の状態を移植に適した状態に誘導する方法として開発された。本法は凍結融解胚盤胞移植において,多胎妊娠率を上げることなく妊娠率を向上させることが確認されている。
特集 ART―先端技術の理論とエビデンス―
SEET(stimulation of endometrium embryo transfer)法
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.29 No.2 51-58,
2022
著者名
江夏 徳寿
/
塩谷 雅英
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
胚移植法,SEET法(子宮内膜刺激胚移植法),ST法,着床不全,凍結融解胚盤胞移植
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。