妊娠中には黄体ホルモンとエストロゲン,アルドステロンが著増する。その増加不全は流産,母児の男性化や胎盤機能低下,妊娠高血圧症候群などの病態に関与している。黄体ホルモンは胎盤で合成され,胎児副腎・胎児肝臓・胎盤絨毛で代謝されてエストロゲンに転換される。アルドステロン合成経路はよくわかっていない。

妊娠中にはアンドロゲンとコルチゾールはおおむね一定に保たれる。アンドロゲンやコルチゾールの上昇は,胎児の男性化や成長抑制に関与する。