多囊胞性卵巣症候群(PCOS)には複数の遺伝的素因が関わると考えられている。これらを特定するため,これまで複数のコホートを対象としたゲノムワイド関連解析が精力的に行われてきた。その結果,現時点においてTHADAFSHRDENN1DAINS-VNTRINSRがPCOSの病態に関わる遺伝子として有力視されている。一方,これらの遺伝子がPCOSの病因・病態において果たす機能的役割については証明されておらず,今後のさらなる検討が期待される。