近年,子宮内膜症が血管内皮機能障害,動脈硬化,将来の心血管疾患のリスクを増加させることが明らかとなっている。子宮内膜症の慢性炎症部位では,サイトカインやC反応性蛋白(CRP)が生成され活性酸素が増加し酸化ストレスが亢進する。慢性炎症と酸化ストレスは,血管内皮機能を損傷し,動脈硬化の進行と心血管疾患の発症に寄与する。子宮内膜症では,ライフステージ別に外科的治療や内分泌治療を選択する必要があり,これらと心血管リスクの関連についても今後の解明が待たれる。
特集 女性の生活習慣病―新たな展開―
子宮内膜症と生活習慣病
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.28 No.1 45-50,
2021
著者名
前田 英子
/
北脇 城
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
子宮内膜症,動脈硬化,炎症,心血管疾患,酸化ストレス
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。