早発卵巣不全(POI)は更年期症状や骨粗鬆症に加え,心血管系疾患のハイリスク群であり,十分量のホルモン補充療法が望ましい。やせを伴う月経不順も骨粗鬆症のハイリスク群である。多囊胞性卵巣症候群(PCOS)は若年期の月経異常など生殖の問題のみでなく,中高年期以降の代謝異常や心血管系異常に代表される将来の生活習慣病,メタボリック症候群のハイリスク群である。PCOSをはじめ月経異常の女性は,生殖医学にとどまらず,若年期から老年期にわたる生涯のライフスタイルの改善や薬物療法などの適切な管理が望まれることから,女性医学において重要な関連領域となっている。
特集 女性の生活習慣病―新たな展開―
月経異常と生活習慣病
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.28 No.1 33-43,
2021
著者名
倉林 工
/
森川 香子
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
早発卵巣不全,多囊胞性卵巣症候群(PCOS),生活習慣病,女性医学,日本ナースヘルス研究(JNHS)
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。