子宮内膜症・子宮腺筋症の発症には,遺伝子の異常や,後天的に変化しうるエピジェネティックな要因の関与が推察される。前者には一塩基多型(SNPs)や遺伝子変異が,後者にはDNAメチル化修飾,ヒストン修飾,non-coding RNAによる制御が含まれる。これらの子宮内膜症・子宮腺筋症の発症・進展への関与の最新の知見に加え,当研究室で子宮内膜症の病態解明を目的とした研究の最新の成果について概説する。