「Summary」心身症は,「身体疾患の中で,その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し,器質的ないし機能障害が認められる病態をいう。ただし,神経症やうつ病など,他の精神障害に伴う身体症状は除外する」(日本心身医学会,1991)と定義されている。心身症は独立した疾患単位ではなく病態名である。病名を記載するにあたっては,たとえば,“気管支喘息(心身症)”としている。疾病および関連保険問題の国際統計分類(ICD-10)では,心身症に相当する個所はほかに分類される障害あるいは疾患に関連した心理的および行動的要因であり,身体疾患と併記するようにしている。米国精神医学会による精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-5)では第1軸にほかの医学的疾患に影響を与えている心理的要因を,第3軸に身体疾患や身体症状を記載することになっている。心身症の発症と経過に関与する心理的因子は準備因子,誘発因子,持続因子または増悪因子に分けられる。
「Key words」心身症,生物―心理―社会,心身相関,心理的因子,ICD-10,DSM-5