「1 はじめに」2013年にNiceで開催された第5回肺高血圧(pulmonary hypertension: PH)ワールドシンポジウム(Nice会議)で,初めて小児PH 1)が1つの独立したタスクフォースとして検証され,最後のセッションで取り上げられた.その結果小児PHの特徴として,肺の発生成長過程の異常によるユニークなPHが存在すること,特発性/遺伝性(idiopathic heritable)または先天性心疾患(congenital heart disease: CHD)に伴う肺動脈性肺高血圧(pulmonary arterial hypertension: PAH)が大半を占めることや,浮腫を伴う右心不全症状が表れにくいことなどが提示された.しかし病態の発症機序,分類2),治療の反応性や予後などを考えた場合,小児PHと成人PHは相違点よりも類似点が多いことから,現段階では診断基準3)や治療アルゴリズム4)は成人と同じものを使用することとなった.