特集 CKDと血栓 Anti-thrombosis and CKD―A new perspective for an old paradigm―
Ⅱ.腎不全と血栓 1.腎移植と血栓症
掲載誌
血栓と循環
Vol.21 No.2 25-29,
2013
著者名
白井博之
/
角田隆俊
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
腎臓
診療科目
循環器内科
/
腎臓内科
/
泌尿器科
媒体
血栓と循環
「論文のポイント」[1]近年, 本邦においても静脈血栓症が増加し, さまざまな合併症を引き起こしている. [2]腎移植術は, 骨盤内で血管吻合を必要とする手術であり, 術後静脈血栓症のリスクの高い術式の1つである. [3]腎移植後の血栓症の原因は, レシピエント, ドナー, 手術操作によるさまざまな因子が関与するが, それらのリスクを評価して, 予防することが重要である. [4]術後のエコーによる静脈血流の確認が重要である. [5]必要な症例には, 抗凝固療法を行うが, 腎移植後は, 腎機能の評価が困難であり, 使用する薬剤には注意を要する. 「はじめに」術後の静脈血栓症は欧米で多く, 日本では少ないと考えられてきたが, 近年, 生活様式の欧米化に伴い, 徐々に増加傾向にある. 腎移植後の血栓症発症頻度は0.5~6.2%とされており1)-3), 比較的稀な合併症である. しかし, 血栓症を発症すると移植腎静脈還流障害を引き起こし, 移植腎機能廃絶の危険がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

