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第21回 血管新生研究―血管の新生と退縮のバランス制御―
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.24 No.1 94-99,
2016
著者名
東山繁樹
/
坂上倫久
/
中山寛尚
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
眼疾患
/
癌
診療科目
循環器内科
/
心臓血管外科
/
眼科
/
腫瘍内科
媒体
THE LUNG perspectives
「はじめに」多細胞動物の発生と成体の維持には,各組織に栄養と酸素を運び入れ,老廃物を運び出す血管の構築が必須である。この血管構築の異常は,発生段階では奇形を,成体段階ではさまざまな病態を引き起こすことが知られている。病態に絡む血管形成異常(形成不全や過形成)でよく知られているものに,固形癌の増殖・転移,加齢性黄斑変性,動脈硬化や糖尿病性網膜症をはじめとする糖尿病関連疾患などがある。これらの病態を改善する1つの手立てに,血管構築を人為的に正常に戻す血管新生制御法がある。現在までに,固形癌の増殖・転移を抑える薬や加齢性黄斑変性,糖尿病性網膜症の改善薬として血管新生阻害薬が開発され,臨床応用されるに至っている。また,動脈硬化病変などでは血管新生を促進させ,詰まった血管の側路を作り出すことで,組織に新たな血管を張り巡らせる血管新生促進薬が開発され,これも臨床応用されている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

