「Summary」閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は肥満,代謝性疾患や高血圧,メタボリックシンドロームに合併することが多い。OSASは気道が睡眠中に狭くなって起こるため,肥満が原因となって発症すると考えられてきたが,近年,OSASが独立した脂質代謝異常や糖代謝異常などの発症や悪化の危険因子であることが報告された。その原因として,OSASのもたらす繰り返す無呼吸による間歇的低酸素,睡眠の分断や覚醒による交感神経の活動亢進,炎症性機序の活性化などが考えられており,疫学の検証,実験レベルでの研究が進みつつある。本稿では,OSASの病態と糖尿病,脂質代謝異常症などの代謝性疾患との関わりについて概説する。
「はじめに」閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome;OSAS)は睡眠中に無呼吸や低呼吸が繰り返されることにより,睡眠の分断,低酸素血症などが起こることで,日中の眠気や頭痛,集中力の低下などを引き起こし,生活の質(quality of life;QOL)を低下させる。
「Key words」睡眠時無呼吸症候群,代謝性疾患,メタボリックシンドローム,糖尿病,間歇的低酸素