「Summary」閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は,心血管系合併症の重要なリスクとなるほか,日中眠気・集中力低下などから社会生活にも影響を及ぼす疾患である。特に,作業中の居眠りによる産業事故,居眠り運転による交通事故は大きな損害となりうる。このような理由から,道路交通法でもOSAS重症患者で眠気が強く運転事故リスクがあると判断された場合には,治療を受け改善されるまでは免許保留・停止の事由にあたるとされる。しかし,OSAS罹患者全例が日中眠気を伴うわけではないし,重症例でありながら眠気を過小評価して医療機関受診に至らずに運転・作業を続け,甚大な事故を起こしてしまう可能性もある。社会的影響を抑えるために,事故リスクの高い未受診者をどのようにして受診・治療につなげるかが今後の課題となる。
「Key words」睡眠時無呼吸症候群,日中眠気,事故,CPAP