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M-Review

【特集 大気汚染と呼吸器疾患】

火山噴火による呼吸器疾患

Respiratory disease caused by volcanic eruption

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掲載誌
THE LUNG perspectives Vol.23 No.4 67-70, 2015
著者名
秋葉澄伯 / 樋口健太
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器 / アレルギー・免疫
診療科目
一般内科 / 呼吸器内科 / アレルギー科 / 耳鼻咽喉科 / 老年科 / 小児科
媒体
THE LUNG perspectives

「Summary」火山活動に伴い,火山灰,二酸化硫黄,硫化水素,酸化窒素,放射性核種などが放出され,周辺の地域に影響を及ぼす。火山灰は,周辺の地域だけでなく,広い地域に降下しうる。たとえば,噴火に伴い大気中の浮遊性粒子状物質(SPM)が増加するが,SPMは軽くて比較的遠くまで運ばれるため,広い地域に拡散し,その濃度は比較的低いレベルにとどまることが多い。直径2mm以下のパイロクラスト(火山破砕物)が火山灰と定義されている。火山灰は毒性学的には比較的不活性である。火山灰粒子が肺の末梢部へ到達する確率は粒子径・粒子の形状・呼吸速度などに影響されるが,粒子径がおおむね5μm以下になると肺胞に達しうる。粒子径0.02μm前後で肺胞への沈着が最も多く(約50%),さらに小さくなると肺胞に沈着せずに上気道に沈着しやすい。直径10μm以上の火山灰粒子は鼻炎・鼻汁,のどの痛み,咳などの症状を起こす。これより小さい粒子は,咳,痰,喘鳴,息切れなどの症状を起こしたり,喘息発作,急性気管支炎,慢性気管支炎,心疾患の悪化などを引き起こすことがある。なお,国際がん研究機関(IARC)は,粒子状物質による屋外空気汚染が発癌の原因(Group 1)となると結論している。火山活動に伴うPM2.5増加による健康被害も懸念されているが,現在のところ,明確な健康への影響は報告されていない。
「Key words」健康影響,火山灰,火山ガス,浮遊性粒子状物質

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

THE LUNG perspectives2015年秋号(Vol.23 No.4)

肺は代謝・生理・免疫など機能面においても,疾患の原因・病態・診断・治療など臨床面においても,他に類を見ない多様性を持つ。

本誌は成長・加齢に深く関わる気管支喘息・肺気腫・感染症・呼吸不全・肺癌などの疾患を対象に,分子生物学・生理学・形態学・生化学・免疫学などの広い視野から病因・病態・治療を捉える。最新の知見と,基礎的・古典的知識の双方を踏まえた新鮮で正確な情報を提供。

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