「Summary」間質性肺炎は肺実質としての肺胞隔壁を病変の主座とし, 線維化をきたすびまん性肺疾患である. 間質性肺炎の病変形成には肺胞隔壁の炎症細胞浸潤, 線維化とともに肺胞腔内器質化と肺胞壁への取り込みならびに肺胞の虚脱が関与する. 間質性肺炎の中核をなす通常型間質性肺炎の病理像は小葉・細葉辺縁優位の線維化が正常肺と急峻に移行する斑状分布を示し, 線維芽細胞巣は病変の時相の不均一性を表す. 蜂巣肺は肺胞の虚脱, 破壊による末梢気腔の拡張と細気管支拡張を伴う小嚢胞の集簇した病変である. 病理診断にあたっては, 病変の分布, 時相, 炎症性細胞浸潤の程度, 間葉細胞がどのような部位に増殖しているかを把握することが重要である.
「はじめに」肺胞腔内を炎症・滲出の場とする肺炎に対して, 肺胞隔壁を主体とする間質性肺炎の概念はHammanとRichによって, 急速に進展して線維化をきたし死亡に至った症例が“acute diffuse interstitial fibrosis of the lung”として報告されたことに始まる1).
「Key words」間質性肺炎, 胞隔炎, 肺胞腔内器質化, 通常型間質性肺炎, 非特異性間質性肺炎