Summary
重症の慢性呼吸器疾患にみられる低酸素血症は,拡散障害,換気・血流比(VA/Q)不均等,肺内シャント,低換気のいずれかの病態あるいは複合病態によって生じる。慢性低酸素血症では,脳血流量が低下し,酸素依存性酵素の活性が低下することにより神経傷害や機能低下が誘導される。その他,病態としての全身性炎症などを介しても神経傷害が誘導され,高次機能障害につながることが示唆されている。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)における高次機能障害に関する研究は近年進んできており,慢性低酸素血症を呈する患者ではより高率に高次機能障害が発生することが報告されている。重症呼吸器疾患における高次機能障害の原因病態は大きな課題となっている。
本稿では,研究が特に進んでいるCOPDの慢性呼吸不全における高次機能障害を中心に,その関連性に関するエビデンス,高次機能障害の発症メカニズム,治療・予防法としての酸素療法の意義につき解説する。
全文記事
四半世紀を経たわが国の在宅酸素療法―課題と提言―
慢性低酸素血症における高次機能障害
Cognitive decline in patients with chronic hypoxia
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.19 No.3 69-74,
2011
著者名
服部久弥子
/
木田 厚瑞
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
呼吸器
/
神経疾患
診療科目
一般内科
/
呼吸器内科
/
神経内科
/
老年科
媒体
THE LUNG perspectives
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

