Summary  COPDの病態は炎症と加齢という側面抜きには議論することができない。特に“炎症”についてはCOPDの定義そのものである。現在この炎症について,全身性の炎症を抑えることがCOPDの予後改善にも寄与するのではないかという観点からのアプローチと,COPDを惹起する主体となる炎症を見出してこれをターゲットに治療を行うというアプローチがあり,どちらもポジティブな成果が得られつつある。新たな視点でCOPDの炎症をコントロールしていく治療は今後の発展が期待される分野である。  ①Fundamentals:COPDが“炎症”を疾患背景にもつことはCOPDの定義として示されている。中枢~末梢気道,肺胞,肺血管に病理学的な変化を起こすがこの原因はタバコ煙などによる炎症が原因と考えられている。この炎症は全身にも波及するものと考えられる1)。  ②Up-to-date:COPDが全身性の炎症という側面をもつ点から,スタチンや抗菌活性のないマクロライドなどの投与が検討されている。また,分子標的治療が現実のものになっている現在,抗炎症というアプローチは将来のCOPD治療の可能性という点で有望な分野である。抗炎症作用を主眼としたCOPDの治療薬として最も臨床応用に近い薬剤がホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬である。