変形性関節症(OA)と痛風の関連は多くの疫学研究で示されている。しかし,互いの発症にそれぞれがどのような機序で関与するかは明らかでない。痛風結晶そのものの軟骨細胞障害作用や,痛風結晶貪食や,高尿酸血症によるインフラマソームの刺激と炎症性サイトカイン産生促進による骨びらんや関節損傷がOAを引き起こす可能性が示唆される仮説と,発作間歇期においても微小な炎症が結晶周囲に継続しており,これが慢性の滑膜炎や軟骨びらんを生じOA変化を起こす可能性がある。一方,さまざまな疫学研究や基礎研究でOAの生じた関節軟骨に尿酸塩結晶が凝集・析出沈着しやすく,痛風を惹起する可能性も示唆されている。いずれにせよこれら相互の機序を解明していくことで,今後の痛風やOAの診断・治療に役立つ可能性がある。
「key words」変形性関節症(OA),痛風,尿酸塩結晶,高尿酸血症,IL-1β