限局性前立腺癌では放射線，手術治療ともに過活動膀胱が新たに出現または悪化，一部では改善することがある。術前の過活動膀胱の有無・程度，治療法が治療後のそれに与える影響を経時的に解析し，その差を明確にすることで，治療選択の情報提供をできるようにすることが重要である。そのためには，過活動膀胱症状スコア（OABSS）に基づいた過活動膀胱評価データを確実に蓄積することが必須である。しかしながら，放射線と手術では発症メカニズムが異なることを常に認識しておくことは重要である。