認知症の患者は原疾患から下部尿路障害を起こしやすいが,重ねて認知機能の低下により排泄動作が困難になるために機能性尿失禁を起こす.在宅で認知症患者をケアする場合,家族をひとつのユニットとして考え,本人だけでなく家族がもっている資源,そして状態をどう受け止めているか,また生活上でどのように適応しているかを確認する必要がある.支援としては,治療できる排尿障害は治療し,機能性尿失禁に対しては環境整備が主となっていくが,本人および家族の強みを引き出し,必要な社会資源を導入して整備していくことが不可欠である.
「Key Words」認知症,下部尿路障害,機能性尿失禁,家族支援,スキンケア,社会資源