選択的β3受容体作動薬ミラベグロンはわが国で創薬された世界初のOAB治療薬である. 国内外の臨床試験から, ミラベグロンはOAB治療薬として優れた有効性と安全性をもつ薬剤であることが示された. 実地診療では, 未治療の閉経後女性のOAB, あるいは抗コリン薬効果不十分の女性OABに対して, ミラベグロンの高い改善効果と低い有害事象発現率が報告されている. これらのデータに基づき, OAB薬物療法におけるミラベグロンの位置づけと展望を述べた.
「はじめに」 これまで, 過活動膀胱(overactive bladder;OAB)の薬物療法には主に抗コリン薬が使われてきた. しかし, 口内乾燥や便秘など抗コリン薬特有の副作用は服薬率を著しく低下させることに加え1), 症例によっては残尿増加, 排尿困難および尿閉が懸念される. したがって, より有効なOABの治療のため, 抗コリン薬以外の新しい薬剤の開発が求められてきた. β3アドレナリン受容体作動薬(β3作動薬)「ミラベグロン」は, わが国で創薬された世界初の新規OAB治療薬である.