前立腺肥大症(BPH)の病態生理や薬物治療を語るうえでアドレナリンα1受容体(以下α1受容体)の存在は欠かすことはできない.最近の薬理学的・分子生物的な手法の進歩に伴い,α1受容体をめぐる新しい知見が次々と報告されている.また,現在の高齢化社会にあって,前立腺肥大症が加齢とともに発症率が増加するQOL疾患であることから,前立腺に発現するα1受容体のみならず,前立腺以外に発現するα1受容体の知識は,α1遮断薬の主作用,副作用を理解するうえでも重要である.BPHに関わるα1受容体サブタイプの発現機能を中心に概説し,α1受容体からみたBPH治療の今後の展望についてわれわれの研究成果を中心に概説した.