陳旧性心筋梗塞症例(以下,虚血性心筋症)では,約3%に心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)や心室細動(ventricular fibrillation:VF)などの重症心室不整脈を生じることが知られている。抗不整脈薬は,心室頻拍の加療当初から広く用いられるが,低心機能患者ではその安全治療域は狭く,催不整脈薬作用や心臓外の副作用が出現しやすい。最近のsystematic reviewやメタ解析では,アミオダロン使用による死亡率の上昇が報告されている1)
一方,この20年間で心室性不整脈に対するカテーテル治療は多くの知見が集積され,テクノロジーの進化と相まって著しい進歩を遂げてきた。突然死の回避という点では植え込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)が果たした役割は大きいが,それに薬物加療やカテーテルアブレーションを組み合わせることで,ICDの頻回作動を防ぎ,患者のQOL向上,さらには生命予後の改善が期待できる。
「KEY WORDS」心室頻拍(VT),虚血性心筋症,陳旧性心筋梗塞