「心腎症候群(cardiorenal syndrome:CRS)の概念整理」心不全とは, 臓器うっ血を主徴候とする症候群である. しかし, 医学の歴史を紐解くと, 心不全は心臓の疾患でなく, 当初は腎臓を起因とする病態とみなされた. 心臓と腎臓は密接に関係することを, 古くから多くの医療者が気付いていたわけである. しかし, 心腎連関の概念が登場したのは最近のことである. 透析管理をはじめとする末期腎不全患者において, 多くの死亡原因は腎機能悪化に起因せず, 心血管病で死亡するという疫学データが発表された. また, 心血管病リスクとしての腎臓病がクローズアップされ, 間もなく慢性腎臓病の診断基準が広まるに至った. つまり, 心腎連関は慢性病態を語るキーワードから始まり, その先導は腎臓専門医が担った. しかし, 救急外来や集中治療室をはじめとする救急医療の第一線では, この流れに関し, 必ずしもフィット感をもって受け取ることができなかった.
「KEY WORD」心腎症候群,急性腎障害,利尿薬
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