「はじめに」冠動脈造影法は冠動脈硬化の標準的画像診断方法である. しかしながら, 血管内腔の狭細化の重症度が, 急性冠症候群発症の予知・予測において有用でないことが明らかになるにつれ, 画像診断の主題は冠動脈プラークの形態や組織性状評価へと移行してきた. 光干渉断層法(optical coherence tomography:OCT)は, 近赤外線と最新の光ファイバー技術を用いた新しい血管内イメージング法であり, これまでにない高い画像分解能(10~20μm)を有することから, 生体内でのプラークの組織性状診断や不安定プラークの同定に期待が寄せられている1)-4). 本稿では, OCTによる冠動脈病変の評価と限界について解説する. 「プラークの組織性状診断」OCTが冠動脈プラークの組織性状診断において高い能力を有することは, 多くの病理組織との対比試験により実証されてきた. Yabushitaら5)は, 剖検例でのOCT研究により, 線維性組織は均一な高シグナル領域として描出されること(図1A), 石灰化組織は周囲との境界が明瞭で内部は低シグナルの領域として観察されること(図1B), 脂質性組織は周囲との境界が不鮮明でシグナル減衰の著しい領域として同定されることを明らかにした(図1C).
「KEY WORD」Optical coherence tomography,Imaging,Vulnerable plaque,Coronary artery disease