はじめに
心筋炎は,心筋に炎症をきたす疾患と定義される。心筋炎とは発生頻度は高くないが,時に生命に係わるようなさまざまな症状を呈する疾患であり,小児から成人まで罹患しうる。特に発展途上国ではウイルス感染が原因として多いが,細菌感染,薬物反応,自己免疫等さまざまな物質が原因となり得る。急性傷害として,心筋細胞の破壊が起き,それが生体内の免疫反応を惹起し,重大な炎症反応を起こすという悪循環を呈すると考えられる。多くの症例では免疫反応は最終的には収束し心筋組織は回復するが,なかには持続する心筋組織炎症が心筋細胞破壊を起こし続け,不可逆な症候性心不全をもたらし死に至る症例も存在する。診断は一般的には臨床所見,非侵襲的画像診断にて行うが,時に心筋生検を必要とする場合がある。多くの症例は一般的な心不全対症療法によく反応するが,重症症例は補助循環,さらには心臓移植を必要とする場合がある。持続性,慢性心筋炎は進行性であるが,免疫抑制療法が有効な症例もある。
KEY WORD
ウイルス感染,自己免疫反応,補助循環
全文記事
心筋症―研究と診療の現状と課題
臨床 心筋炎をどう治療するか
掲載誌
CARDIAC PRACTICE
Vol.22 No.3 49-53,
2011
著者名
坂田 泰史
/
小室 一成
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
アレルギー・免疫
/
感染症
診療科目
循環器内科
/
心臓血管外科
媒体
CARDIAC PRACTICE
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

