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Ⅰ.基礎

1.肥満症における摂食調節異常をめぐる最近の知見と動向


掲載誌
The Lipid Vol.37 No.1 12-20, 2026
著者名
益崎 裕章 / 玉城 敦子 / 上間 次己 / 本間 健一郎
記事体裁
抄録 / 連載
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
Key Words
レプチン抵抗性 / 視床下部 / 孤束核 / 報酬系 / インクレチン / 肥満症

摂食行動・体重の恒常性は脳・腸内フローラを含む広義の消化管組織・脂肪組織の三極による緊密な機能連関によって維持されている。種々の消化管内分泌細胞から産生されるコレシストキニン,ペプチドYY,GIP,GLP-1,オキシントモジュリン,膵β細胞から分泌されるアミリンやインスリンは,各々に特徴的な作用モードで脳に作用して摂食抑制効果を発揮する。これらのホルモン作用を単独に,あるいは組み合わせて増強させることにより,既存薬に比べて格段に優れた効果を有する核心的な肥満症治療薬の開発が加速している。当初,脂肪組織と脳をつなぐ体脂肪量調節のセンターピースとして期待された脂肪細胞ホルモン,レプチンは肥満個体で生じるレプチン抵抗性のために肥満症治療薬としての開発は頓挫したが,肥満症病態の統合的理解において今も多くの示唆を与えている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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