新刊
特集 脂質と老化
3.オートファジーによる脂肪細胞機能制御と生活習慣病
掲載誌
The Lipid
Vol.36 No.2 29-35,
2025
著者名
山室 禎
/
吉森 保
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
循環器
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
/
循環器内科
媒体
The Lipid
Key Words
オートファジー
/
老化
/
脂肪細胞
/
マイトファジー
/
リポファジー
オートファジーは不要なタンパク質やオルガネラを分解し,細胞内の恒常性を維持している。近年の研究により,オートファジーの低下が老化や加齢性疾患に寄与していることが明らかになってきた。一方で,脂肪細胞では老化に伴いオートファジー過剰が起こり,PPAR γの共活性化因子の分解を介して脂肪細胞機能低下や代謝疾患を引き起こしうることが判明した。また,マイトファジーによるミトコンドリア除去は,白色脂肪細胞の分化やベージュ脂肪細胞のリモデリングに必須である。さらに,リポファジーはlipolysisと協調し,脂肪滴を段階的に分解する。以上のように,脂肪細胞におけるオートファジーには多様な機能が存在する。本稿では,それらの知見を概説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

