特集 オルガネラと脂質-基礎と臨床から-
Ⅰ.基礎
2.小胞体のリン脂質分布制御機構と関連する疾患
掲載誌
The Lipid
Vol.32 No.2 24-30,
2021
著者名
辻 琢磨
/
藤本 豊士
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
栄養管理
診療科目
循環器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
Key Words
リン脂質,脂質二重層,スクランブラーゼ,小胞体,非対称性分布
生体膜脂質二重層を構成する膜脂質は親水性頭部と疎水性尾部から成り,1,000種類以上の膜脂質が存在している。このような多種多様な膜脂質がどのように分布しているのか,その分布にどのような役割があるのかを明らかにすることができれば,未解明の生命現象理解の端緒となることが期待される。しかしながら膜脂質の局在解析にはさまざまな問題が立ちはだかり,特にオルガネラ膜の解析が遅れているのが現状である。本稿では膜脂質局在解析の問題点と,小胞体膜スクランブラーゼTEMEM16Kについての最近の知見,疾患との関係についてまとめる。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。