【特集 リパーゼの臨床的意義】
Ⅱ.脂質代謝,動脈硬化における機能と臨床的意義 リポ蛋白関連ホスホリパーゼA₂
掲載誌
The Lipid
Vol.24 No.4 65-69,
2013
著者名
今泉忠淳
/
吉田秀見
/
松宮朋穂
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
脳血管障害
診療科目
循環器内科
/
心臓血管外科
/
脳神経外科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
媒体
The Lipid
[Summary]Lipoprotein-associated phospholipase A2 (Lp-PLA2)は, PLA2ファミリーに属する酵素の1つである. この酵素は, platelet-activating factor (PAF)のグリセロール骨格の2位のacetyl基を加水分解することから, 別名PAF acetylhydrolaseともいう. Lp-PLA2はPAFに類似した酸化リン脂質をも加水分解する. ヒトのLp-PLA2は血漿中でlow density lipoprotein (LDL)およびhigh density lipoprotein (HDL)と結合している. 血漿中のLp-PLA2の活性や濃度は動脈硬化性血管障害と関連していることが報告されているが, Lp-PLA2は動脈硬化に対して抑制的に働くという仮説と, 動脈硬化に対して促進的であるという, 前者と相反する仮説とがある. 現在, Lp-PLA2阻害薬ダラプラジブの治験が進行中であり, その結果が注目される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

