糖尿病,高脂血症,高血圧,肥満症といったメタボリックシンドロームに関連した疾患では酸化ストレスの増加が認められ,この酸化ストレスの増加が内皮機能障害に関連していることが示唆されている。その中で,糖尿病合併症の発症機序として高血糖あるいは低血糖に起因する酸化ストレス亢進が注目されている¹⁾ ²⁾。本稿ではわれわれが糖尿病合併症発症機序の1つとして提唱しているミトコンドリア由来活性酸素(mtROS)の産生増加機序について筆者らの成績を中心に概説する。また酸化ストレス制御による糖尿病合併症発症阻止の可能性についても考察する。
基礎講座 糖尿病関連細胞内小器官
第6回 ミトコンドリアと糖尿病血管合併症
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.28 No.6 699-706,
2018
著者名
荒木 栄一
/
久木留 大介
/
梶原 伸宏
/
西川 武志
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
Diabetes Frontier
Key Words
糖尿病/ミトコンドリア/活性酸素/血管内皮障害/高血糖と低血糖
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。