症例は38歳男性,2型糖尿病でグリベンクラミド,メトホルミンにて治療していたが,20XX年10月6日自殺目的でメトホルミンのみ12,000mgを内服した。悪心・嘔吐で排尿もなく,10月8日腎不全が疑われ当院救命救急センターに救急搬送された。
急性腎障害が認められたため,血液透析療法施行。しかし,乳酸の上昇,代謝性アシドーシスは認められず,乳酸アシドーシスは発症しなかった。透析後腎機能改善とともに全身状態改善し,食事摂取可能となり経口血糖降下薬を再開して退院となった。
1日最大投与量の5.3倍のメトホルミン内服で急性腎不全をきたしたが,乳酸アシドーシスは起こさなかった症例を経験した。貴重な症例と考え報告する。
「Key words」メトホルミン,自殺企図,急性腎不全