「はじめに」1型糖尿病は膵β細胞の破壊によるインスリン欠乏により発症するタイプの糖尿病である. 1型糖尿病の多くは自己免疫疾患であり, 膵β細胞に対する細胞性免疫により発症すると考えられている. 単一遺伝子の変異による1型糖尿病は非常に稀であり, 一般の1型糖尿病は複数の遺伝因子(疾患感受性遺伝子)および環境因子が発症に関与する多因子疾患である. 1型糖尿病の感受性遺伝子は, 大きくHLA領域の遺伝子とHLA以外(非HLA)の遺伝子に分かれる1). 白人における遺伝学的な解析では, HLA領域の遺伝子は遺伝因子(家族集積性)の50%程度を説明する強い感受性効果を有しており, その主体はHLAクラスII領域のDRB1遺伝子およびDQB1遺伝子である. HLAについては, 解析されたすべての人種・民族において1型糖尿病との関連が認められているが, DRB1-DQB1ハプロタイプ頻度の違いに基づく感受性・抵抗性ハプロタイプの著明な民族差が認められる.
「key words」1型糖尿病,遺伝因子,疾患感受性遺伝子,HLA,ゲノムワイド関連解析
「key words」1型糖尿病,遺伝因子,疾患感受性遺伝子,HLA,ゲノムワイド関連解析

