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インスリン治療―科学的根拠とその実践―
Ⅰ 多彩化するインスリン製剤を使いこなすための科学的背景は さまざまな経口薬とインスリンの併用療法に真のメリットはあるのか
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.20 No.2 188-193,
2009
著者名
横山宏樹
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
糖尿病
診療科目
一般内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
/
小児科
媒体
Diabetes Frontier
「はじめに」2型糖尿病患者において, 経口薬治療からインスリンを開始するにあたり, 経口薬を中断するべきであるか, 糖尿病専門医においても, 意見は分かれる. 特にスルホニル尿素(SU)薬に関しては, 両論が存在する1)2). 1つは, SU薬はインスリン分泌を刺激するために, インスリン分泌の疲弊を避けβ細胞を休めるためにも, インスリン治療と同時にSU薬は中断すべきであるという論理である. 他の1つは, SU薬はインスリン開始後も継続したほうがよいという論理である. 残念ながら, 両論ともに, “真のメリット”として, 細小血管障害や心血管イベントの防止効果に関しては, 十分な論文報告がない1)2). この稿では, 血糖コントロールに関して述べられている論文をまとめてみる. 「I. インスリン開始に伴う経口薬の併用有無による比較」インスリンを開始するにあたり, 内服薬はすべて中止しインスリン単独のほうが, 併用薬を継続したほうよりも, よい血糖コントロールを得たと述べている論文は全くない.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

