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インスリン治療―科学的根拠とその実践―
特集にあたって
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.20 No.2 2002-173,
2009
著者名
河盛隆造
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
糖尿病
診療科目
一般内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
/
小児科
媒体
Diabetes Frontier
1921年のBanting&Bestによるインスリンの発見は, 抗生物質の発見と並び, 20世紀の医学の中でも特筆すべき成功の1つである. インスリンは, 医学史上, 最初に臨床に用いられたペプチド製剤であり, 不治の病とされていた1型糖尿病の予後を劇的に改善させた. 以来80年以上にわたりインスリン製剤の工夫と投与方法の改良が行われ続けてきた. 特に, 1980年のヒトインスリン遺伝子の単離は, 遺伝子組み換え技術を用いたヒトインスリン生成を可能とした. これにより, 製剤の安定供給が可能となった. インスリンは, 遺伝子組み換え技術による医療製剤の最初の例でもあり, ここでも, 医療の進歩をもたらす礎となっている. さらに, インスリン作用の分子生理学的研究および遺伝子工学の進歩は, インスリン分子を目的に沿ってデザインし, 種々の生物活性を有するインスリンアナログの開発を可能とした.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

