「はじめに」慢性の好酸球性気道炎症を基本病態とする気管支喘息の治療において,吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid;ICS)の定期吸入は中心的な役割をもち,世界中のガイドラインの大部分が軽症持続型以上の喘息に対してICSの定期吸入を推奨している。そして,ガイドラインの普及によってICSが適切に用いられるようになり,喘息死の減少や喘息患者の生活の質(quality of life;QOL)の改善をもたらしている。しかし,成長期にある小児に長期にわたって副腎皮質ホルモンが継続的に投与されることの影響が以前から懸念され,最近の報告で身長への長期的な影響について新たなエビデンスが示された1)2)。一方,時々にしか喘息症状を認めない軽症喘息においてもICSを定期的に吸入しなければいけないのか,またそのような患者では定期吸入へのアドヒアランスがどの程度保たれているのかなど,実際の診療における問題点も指摘されている。
本討論は,問題点をよりクローズアップすることを目的としており,このテーマに対しあえて一方の見地に立った場合の議論であって,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・Proの立場から/勝沼俊雄
・Conの立場から/足立雄一
・エディターズコメント/海老澤元宏
本討論は,問題点をよりクローズアップすることを目的としており,このテーマに対しあえて一方の見地に立った場合の議論であって,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・Proの立場から/勝沼俊雄
・Conの立場から/足立雄一
・エディターズコメント/海老澤元宏